過去が変わる瞬間

過去は...変えられる

過去に起こったことは「事実として」変えられなくとも、自分の心の内でその過去が変わっていく、あるいは変わる瞬間があるとでもいう感覚を経験したことはありますか。
未来は自分次第で、自分の決断の選択の帰結として成り立つという定義から、選択肢の数だけ違う方向性の未来が開けるとして、自分のうちに変えられるギアがあるとでも言えます。しかし、過去は過去、過ぎ去ったものは「事実として」変えられることは不可能です。それでも、自分の中での解釈が変わることで、見方が変化することで、もっと正確に言うと、捉え方が進化することで過去は変わります。

きわめて抽象的な言い方になっていますし、概論的テーマです。今現実に起こっていることはすべて過去に自分が下した決断の上に展開している現実である以上、過去のある時点で自分が下した決断は変えようもなく、過去に下したその自分の決断に責任を持って、同決断による帰結という現在を生きるべくして生きているという構図です。具体的に落とし込むと、過去にあの決断をしたから今があるということ、あの時あの決断をしなかったら違った今を生きていることになるでしょう。

過去への解釈が変わることで自分の中の過去が変わる、重みや位置づけも変わります。現実の連鎖の中で、「過去が変わっていく」のは、意識せずとも自分の中で時の流れでとともに起こることもあります。あるいは、一瞬にして過去が変わる瞬間が訪れることもあります。自分の心の持ちようががらりと変わります。重苦しさが突然訪れて自分でもどうしようもないくらい戸惑うこともあれば、そうした重苦しさが瞬時にして消え失せる瞬間があります。すべては、過去が自分の心の中でどんな波動を心に送っているかに寄ります。ここでいう過去というのはある時は今直面している問題とでも置き換えることができます。今現在直面している、今起きている事象は過去のでき事の結果なわけですから。

それだけ、過去は柔軟なものなのだと思います。今と向き向かい合っている、直面している現実で粛々と生きている、置かれた立場で取り組んでいる、そうした現実の中で、柔軟な過去の解釈の上に、今を最適の環境として自分の世界とするのが得策だと思います。

今とこれからが過去を変えると思うのです。