生きてるだけで丸儲け‼

「人魚姫みたいに泡になって消えたい...」

泣きっ面に蜂のように次々辛いことが続いたと思える日々がありました。これでもかこれでもかというくらい重なりました（具体的に言及することは今回は避けますが）。その時思わずこうつぶやきました。ようするに現実逃避、自分の重圧から自由になりたい責任放棄的な身勝手な姿勢であることも十分承知しますが、各種の問題や懸念からとにかく解き放たれたくてたまらなかったわけです。

その時に友人が「生きてるだけで丸儲けさ。」と返してくれました。何言ってんのしっかりしてよ～という攻めるような言い方ではなくて、ぽつんとつぶやく形で放たれたこの言葉に不思議な力がありました。忘れられません。

実家へ強制送還

春休みで一時帰宅している下の娘の卒業予定だった同じサークルの先輩が留年したそうです。レポートを転出したものの不可となって単位取得できなかった教科があったらしく、規定単位に届かず留年決定、実家に帰ってくるようご両親に言われて、、、「強制送還」になったそうです。今後は卒業まで実家から大学に通うとか。就職も決まっていたのに.... この点の方が私は気になっていました。就職パーになっちゃうのかしら、かわいそう。確かキャリアとして伸ばしていきたい業種でやっとつかんだ就職先だったと聞いていましたから。そう、実は下の娘のボーイフレンドでもあるこの先輩さん、留年、実家へ強制送還、就職おじゃんかも、という三重苦で意気消沈していたらしく、毎晩励ましの電話を娘がしていました。ガールフレンドと会えないというのもそこにくわわっていたのかもしれません。「ママ、何か言って励ましてあげて....」と娘に言われました。”World is your oyster.”　と言ってみましたけど...「まじめにやって！」と娘に一撃。ふざけていたわけではなかったのですけど>>>。

ところが、就職先は卒業まで待ってくれるということが昨夜わかりました。卒業はこの秋になる見込みとか。それまでバイトしませんかというお誘いもあったとのこと、よかったです。私もほっとしました。彼にとって、この経験が活かされる時が必ずくるでしょう。この種の痛みを知った分、痛みのわかる人になったことで、同じ境遇にある人に寄り添えます、アドバイスできます。あるいは、例えば彼が将来、会社側の立場になったとき、チャンスを取り上げないという決断を下す/下せる人物になる経験となるかもしれませんし。経験はアセットです。しかしながら、単位を落とすというのは別問題、強制送還を敢行したご両親の気持ちもわかります。

さて、言いたかったのは、この世の終わりのように意気消沈している先輩ボーイフレンドに本当は「生きてるだけで丸儲けさ」と言ってあげたいと思ったのです。問題の渦中になってはその人にとってその問題がとてつもなく大きな問題であって主観的には確かにそうです。でも、違った視点から見る、在り方のマインドセットを変える、大局を見るという姿勢、客観的と言えばそうかもしれませんが、客観的という言葉では一概に言い表せない姿勢だと感じます。

「あなたが体験している、直面している問題、陥っている難局、どうにもならないと嘆いている状況、それらはどれほど深刻なものですか。」

かつてこう問われたことがあります。カウンセリングを受けていた時期でした。客観的に自己を見るのに時折思いだす、意識して思いだすようにしている問いかけです。

人生という旅を楽しむためには、起こってくる事象はすべて必然、自分の成長のために起こっているのだという捉え方、多くの自己啓発本でも言及されているテーマでもあります。Catalyst to grow　成長のための媒体という考え方です。

この視点に立ち返ることで、今の状況の捉え方が少し変わってきます。

生きてるだけで丸儲け。本当にそう。

昨夜東日本大震災の遺族の方々のスピーチを聞いていて、改めて心に強くそう思いました。

「落ち込んでいる場合じゃないよ。」とボーイフレンドと電話している娘に向かって、電話先のボーイフレンド君にも聞こえるように言いました。でも一番言いたかったのは自分自身に対してです。

落ち込んでいる場合じゃない、生きているだけで丸儲け。今日をいとしくたおやかに賢明に生きようと思います。

空の表情を観るのがとても好きです。ずっと見ていられるくらい。今朝はこんな感じで、愛犬とお散歩している間にみるみるうちに青空が現れました。心も晴れ渡っていく気持ちを意識レベルを上げて感じました。

空がきれいと思えること　それだけで　丸儲け！