Candygrace

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'公開処刑'という叱り方 vs. 個別に相対で言い聞かす叱り方

公開処刑

「この人はこんな悪いことをしました。よってこんな悪事を働いた人はこのような目にあいます。」という今後の同悪事の拡散を抑止する目的で行われる公開処刑ですが、確かに、同悪事が繰り返されないことに関しては効果があるでしょう。公開処刑を実施している国は今でも存在しますもの。

しかしながら、職場における公開処刑ってどうでしょう。つまり、大勢のあるいは数人の他同僚の目前で叱り飛ばすという叱り方のスタイル。その場の雰囲気、最悪になります。確かに、職務追行に問題があった等様々な背景が考えられますが、私としては良く思えません。

こっそり叱って、叱ったことをあらわにしない叱り方

大学卒業後すぐに就職したのが、法律事務所でした。「同期」の社員がたくさんいて、研修があって教育制度が整っている企業に就職した友人の環境が羨ましかったのを覚えています。というのも、確固たるオリエンテーション的なプログラムはなく、自分で切り開いていかなければならない状況でもあり、同期4人でささやかに支え合っていました。勉強するにはいい環境だったと思いますが、学生上がりのひよっこ社会人としては心細いことが多く、ハイヒールでカツカツさっそうと歩く先輩お姉さま方が雲の上の人にようでした。

さて、当時、あるパートナー弁護士に叱られたことがあります。パートナーの部屋に呼ばれて、いろいろ言われ始めた後半、ド緊張していたのも手伝って、涙がちょちょぎれました。そして、どんどん出てくる涙を止められなくなって、不覚にも涙と鼻水でくしゃくしゃになってしまいました。すると、そのパートナー弁護士がテッシュの箱を差し出してくれました。「涙が収まるまで、気持ちが落ち着くまでここに居なさい、きちんと化粧なおして。」そう言って、部屋を出ていってくれました。しばらくぼっとして広いパートナーのその部屋に独りで居たのを覚えています。

なんで泣いちゃったのか、どういうお話をしていただいたのか、どのくらいパートナーの部屋にいたのか覚えていないのですが、その温かい配慮だけは忘れられません。

そう、叱り方のスタイルで本当に相手の心に届く叱り方を考えさせられます。

例えば、姉妹ケンカの末、上の子が叱られているを下の子が見ている際、下の子にとってはその情景は「快感」かもしれません。でも上の子には屈辱的な思いも少なからずあるでしょう。個別に一対一で言い聞かすことを意識してきました。そこで初めて、coming outしてくれる、本当の気持ちを吐き出してくれる、素直になってくれるという場面もありました。なかなかそう上手くいかないこともありましたけど。

 

心に届く叱り方、どの場面でも考えさせられます。