Candygrace

Life is beautiful whatever comes.

離婚による自立*Life is still beautifulと思いたい。

これも「自立」という再出発

進学、就職、結婚を機に自立するのが一般的ですが、私の場合は離婚による自立という道を歩んでいく決断をしました。離婚も人生のターニングポイントのひとつ、ここから自立するきっかけを与えられています。そう、PCの設定やWifiのとこといったIT周辺のことはまるっきりわからない、でも頼れる人はいないから自分で模索していくしかない。病気になっても面倒見てくれる人が側に居るわけではないから、自己管理はしっかりしなきゃ。身の引き締まる思いでいます。というのも主人と娘二人、猫と犬と暮らしていたところから思いがけず一人で暮らしていく状況になって、インフラ整備に追われつつもどこか心に穴が開いて隙間風が吹いている感じ、ふと虚しくなる一瞬に飲み込まれないように踏ん張っている感も正直なところ否めません。それでも、これから私の自立の在り方をじっくり自分と向かい合って私らしい自立スタイルをハード面とソフト(マインド)面で構築していこうと思います。前向きに生きるための遅い私の自立です。

The Power of Surrender

まずは、離婚という私の自立に至った心の旅で気づかされたことをお話します。”The power of surrender” surrenderとは「明け渡す」の意ですが、言い換えるとこだわらないマインドセットです。どうして自分にこういうことが起きたのかとこだわって嘆いているところからは前に進めませんでした。相手を責める、自分に起きた不運を嘆く、人と比べて惨めになるといったマインドセットから抜け出し、こだわらないようになった時、心が解放されました。自分に起きたことを許せると心が軽くなっていくのが解ります。憎悪を解き放つと楽になり、これまでその人物を背負って無駄なエネルギーを使っていたわけです。人を赦す行為は自分のため。自分を傷つけた人や不当に扱った人について考えている、自分に起こったことを嘆いている時間ってもったいない。The power of surrender 自立のために必要なプロセスでした。

 

ペット可物件探し  

逃げるようにして下の娘と13歳の猫と5歳の犬をつれて家をでたのが2016年の冬、叔母が無くなって叔父がホームに入居したことから空き家になっていた家に一時的に非難する形で住まわせてもらいました。主人の攻撃が酷くなって、太刀打ちできない、オロオロするばかりの私...これでは落ち着いて受験に臨めない環境だと、下の娘と家を出る決断をしました。上の娘は大学近くのアパートで独り暮らしをしていたのですが、今後は私の薄給では仕送りができなくなる....叔父の家からは私の職場まで2時間超。数か月で出ていくよう促される中、調停と並行してペット可物件の家探し。春から大学に進学する下の娘、上のこの大学、私の職場それぞれにある程度便利なところを必死で探しました。ペット可物件が極端に少なくてトホホというところでしたが、なんとか見つけて上の子もアパートを引き上げて合流。ペット審査なるものが課され、入居前に二匹をオーナーに見せに行かなければなりませんでした。さあ、これから三人と二匹でささやかながら平和に生活してける....主人に見つからないように配慮しつつ、調停ではThe power of surrenderを精一杯行使しました、早期解決だけを願って。これからの主人の人生が祝されるように祈りつつ。

娘との確執

母娘の確執の問題はよく耳にしますが、私自身も「こうあるべき」という強い信念を持った母親からのプレッシャーから、自分らしく生きたいという思いがどこか「理解してもらえない」という思いに形を変えて心痛みました。本当はこっちの食器が欲しいのだけど母だったらこっちを選ぶだろうなと思うと、買うのは母だったらと思う方を選んでしまうのです。

こうしたマインドセットが嫌で、娘たちには自分の感性を信じて自信をもって歩んでほしいという思いで子育てに臨んできました。二人とも情緒豊かに育ってくれたと思います。しかし、自分のことを追求するあくなき姿勢から、上の娘は今大学を休学してやりたいことを追っていて,,,  応援したいにも金銭的に難しく、お金のことで抗論になることも重なってとうとう家を出ていってしまいました。まずは大学は卒業してほしいのですが、今やりたいことをやりたい、中途半端で引き揚げたくないという彼女の気持ちを尊重したいと思ってます。

下の娘はというと、大学入学してサークルに入って初彼氏ができて、あっさり彼と同棲を始めたようです。大学生活が楽しい様子は安心ですが、この彼大丈夫かしら、人生転落物語の筋書を歩むようなことはないかしら、様々心配でたまらないのですが....

ということで思いがけず一人暮らしをするようになりました。その矢先、13年生きた猫が亡くなり、しばらくはペットロスで降りる駅を乗り過ごすほどの喪失感と突然たった一人の生活になった寂しさでうずくまりたくなる気持ちと闘う日々でした。帰宅して走り寄ってくる愛犬を抱きしめて、涙がポロポロ...玄関で動けなくなることも。

 

お金の課題

もう一つ私の自立に際して大きな問題なのが経済面の課題、要するにお金の問題で、娘たちの学費(二人とも私立大)と残りの人生(つまり老後)を考えたとき、現職場の私のお給料では申し訳ないくらい不安です。お金のことでは散々娘たちともぶつかりもして、奨学金を申請するようお願いしていますけど、行動に移してくれません。思いがけず一人暮らしとなった今できることは出費を抑えること、二人のために少しでも蓄えること...同時に老後にも備えなければという思いにも襲われます。

TSUNAMI

サザンの桑田さんが虚しさが襲ってくる様子を津波に喩えていますね。この感性には脱帽、言い得て妙です。本当に虚しさって津波のように襲ってきます。動けなくなります。もがいても抜け出すことはないですし、焦ってもがいても津波の勢いには勝てません。それでも津波はいつかはひいていきます。虚しさが襲ってきたときは、静かにしています、いずれはひいていくいくのだから、と。これが私が学んだことでもあります。築いてきたものが津波で一瞬のうちに崩れてしまうこともありますが、津波が去ったあと、その壊れた一破片でまた構築作業を始めます。破片を手に呆然とする瞬間もありますが、少しずつ動き出すようにします。これが今の私の自立でもあります。

私の自立:「最大の不運の中に幸せが生まれる最高のチャンスがある」

まだまだ一人で自立して生きるにあたり紆余曲折、様々な現実的な課題はありますが、まずはマインドセットの心の設定は整いつつあります。出ていった娘たちも、ここに私と居ると全てはママがやってくれるという甘えがあり、汚れ物を洗濯機にいれておくと翌日には綺麗になっていつもの場所に整理されている、お風呂にはいつも綺麗でお気に入りのシャンプーがある、公的書類の提出も掃除も洗濯もお料理もやってもらって当たり前という構図なので、自分でやらなければならない状況(だと思うのですけど)だと思うのでいい経験になっていると信じています。いろいろありましたが誰も憎くありません。むしろ、私を傷つけた人々、私に向けられたネガティブなエネルギー、祝福されて源に戻れ、という気持ちです。

「最大の不運の中に、幸せが生まれる最高のチャンスがある」 エウリピデス

これ、私の自立のビジョンです。起こるかもしれないことを恐れてびくびくして何もしないで、現実の問題に押しつぶされてクヨクヨしているところから、少しでも早く抜け出して、本当の自分を生きる。これが私の自立のテーマです。孤高にたおやかに、これからじっくり自立の在り方を津波で破壊された一片で模索していきます。